まず結論:何が起きて、どう解決し、いくらかかったか
梅雨の時期に築18年のマンション(神奈川県・4階建て4階部分)のお風呂場で下水臭が発生。排水トラップの封水切れと、排水管内部に蓄積した石鹸カスとヘアスカムの複合的な詰まりが原因でした。自分でできる範囲の清掃や市販の配管洗浄剤を試しましたが臭いは解消されず、最終的に水道局指定工事店に依頼。高圧洗浄と封水確認を含む作業で約2万2千円、作業時間は1時間半ほどで臭いが止まりました。
あの梅雨の朝、お風呂場が「入れない場所」になっていった
最初に気になったのは、6月に入ってすぐの朝のことです。夫が出勤前にシャワーを使い、その後に私がお風呂場の換気扇をつけに行ったときでした。なんとなく、むわっとした生ぬるい空気の中に、かすかな下水のような臭いが混じっている気がして。
最初は「気のせいかな」と思ったんです。梅雨に入ると湿気が増して、排水口まわりのぬめりが臭いやすくなることは知っていましたから。その日はいつも通り排水口のヘアキャッチャーを取り出して、髪の毛を取り除いて、市販の泡タイプの浴室用洗剤を吹きかけておきました。
でも翌朝、また同じ臭いがする。しかも、前日よりもはっきりと。
その日は夕方に中学生の息子が「お風呂、なんか臭くない?」と言ってきて、そこで初めて「これは家族にも分かるレベルになっている」と認識しました。換気扇は24時間つけっぱなしにしているにもかかわらず、入浴後1時間ほど経っても臭いが残っている状態です。
1週間ほど経つと、小学生の娘が「お風呂入りたくない」と言い出しました。夫も「なんとかなる?」と聞いてくる。家族全員が困惑していましたし、正直私自身もかなりストレスを感じていました。
住んでいるマンションの状況
私たちが住んでいるのは神奈川県内の分譲マンションで、築18年になります。4階建ての4階、角部屋です。お風呂はユニットバスタイプで、浴槽と洗い場が一体になった一般的な形状。排水口は洗い場の中央に一つあり、浴槽からも同じ排水経路につながっています。
築年数がそこそこ経っているということは、業者の方から後から聞いたのですが、排水管の内側に石鹸カスや皮脂が積み重なりやすい時期に入っているとのことで、確かに思い当たることもありました。
自分でやってみたこと、そして限界
まずは排水口まわりの清掃から
一番最初にやったのは、排水口を徹底的に掃除することでした。ヘアキャッチャー(目皿)を外して、その下にあるトラップのカバーも外して、見える範囲のぬめりをブラシでこすり落としました。取り出してみると、思っていたよりも石鹸カスとヘアスカムが絡まっていて、正直少し引くほどの量でした。
これをきれいにして戻したとき、「これで直るかも」と期待したんですが、翌朝また臭う。
市販の配管洗浄剤を使ってみた
次に試したのが、ドラッグストアで購入した液体タイプの配管洗浄剤です。パッケージに「排水管の汚れを溶かす」と書いてある製品で、規定量を排水口に流して30分置いてから、シャワーで洗い流すというやり方です。
これを2日連続でやってみました。たしかに使用直後は臭いが少し和らいだような気がしたのですが、翌朝にはまた戻っている。根本的には変わっていませんでした。
熱湯を流してみた(これは失敗でした)
ここが反省点のひとつです。「熱湯を流せば雑菌が死んで臭いが消えるのでは」と考えて、ある日やかんで沸かしたお湯を排水口に直接流したことがあります。
後から業者の方に聞いたところ、ユニットバスの排水トラップや配管の接続部分は、素材によっては熱湯に弱いものがあるとのこと。特に塩化ビニール製の配管は急激な高温に対して変形や接合部の緩みが起こるリスクがあるそうで、「やめておいてよかったですが、繰り返すのは避けたほうがいいです」と言われました。その場では大きなトラブルにはなりませんでしたが、あの行動は正直よくなかったと思っています。
自分でできる範囲の限界
目に見える部分の清掃はできても、配管の奥の状態は外から確認できません。また、臭いの原因が「排水トラップに水が溜まっていないから」なのか、「管の中に汚れが詰まっているから」なのか、「それ以外の構造的な問題か」を自分で判断するのは難しかった。2週間ほど試行錯誤したのですが、臭いは一向に改善せず、むしろ梅雨が深まるにつれて強くなっていく感覚でした。
やってはいけない対処について
私が熱湯を流したことについては既に書きましたが、他にも自分で調べているうちに「やらなくてよかった」と思ったことがいくつかありました。
- 異なる種類の洗剤を混ぜて使う:酸性タイプとアルカリ性タイプの洗浄剤を「効果が上がるかも」と同時に使うのは危険です。混合によって有害なガスが発生する可能性があります。私は一度それをやりかけて、途中で思いとどまりました。
- トラップを無理に分解する:排水トラップの構造は製品によって異なります。構造を理解しないまま力任せに分解しようとすると、パーツが破損したり、戻せなくなることがあります。私も一度「奥まで掃除できないか」とトラップの下部を回そうとしましたが、固くて動かなかったのでそのままにしました。
- 臭いをごまかすだけの対処:芳香剤や消臭スプレーで臭いを上塗りするのは、根本的な原因が残ったまま時間が経つだけです。私も一時期やっていましたが、当然ながら翌日には戻っていました。
- 長期間放置する:下水臭は排水管内の状況が悪化しているサインである場合があります。臭いが続いているにもかかわらず「そのうち収まるだろう」と放置すると、詰まりや逆流などより大きなトラブルに発展することもあるようです。
業者に頼むことを決めた理由と、業者選びで確認したこと
自分での限界を認めた時点
2週間以上経っても改善せず、家族から「お風呂に入るのが嫌」と言われ続けていたのが決め手でした。自分では「やれることはやった」という感覚があり、それでも解決しないなら専門家に頼むべきだと判断しました。
業者選びで確認したポイント
業者をどこに頼むか、これが意外と悩みました。インターネットで「排水口 臭い 修理」と検索すると、たくさんの業者が出てきますが、費用の表示が分かりにくいものや、口コミの信頼性が判断しにくいものも多くあって。
調べていくうちに「水道局指定工事店」という制度を知りました。各自治体の水道局が一定の基準を満たした業者を指定しているもので、神奈川県内であれば横浜市や川崎市などの水道局それぞれが指定している業者のリストを公開しています。資格のある業者かどうかの目安になると思い、このリストから探すことにしました。
実際に2社に連絡を入れて、以下の点を確認しました。
- 水道局指定工事店かどうか
- 現地見積もりに費用はかかるか(無料かどうか)
- 作業前に見積もりを出してくれるか
- 見積もり後に断ることはできるか
- 追加料金が発生する場合はどういうケースか
- 最短で何日後に来てもらえるか
2社とも「見積もりは無料、作業前に金額を提示する」との回答でした。最終的に選んだのは、電話対応が丁寧で、来てもらえるまでの日数が早かった1社です。連絡した翌日の午前中に来てもらえることになりました。
業者による点検と、原因の特定
作業当日の流れ
来てもらったのは平日の午前10時ごろ。作業員の方が一人で来て、まずお風呂場全体を確認するところから始まりました。
最初に排水口を開けて内部を確認し、次にトラップ部分の水の状態を確認。そのあと、細いカメラのような器具を排水口に差し込んで配管内を映像で確認していました。この時点でだいたい15〜20分ほど経過していたと思います。
業者から説明された原因
確認の結果、原因は二つあると教えてもらいました。
一つ目は、排水トラップの封水(ふうすい)の減少です。排水トラップというのは排水管の中でU字型やS字型に水を溜めておく仕組みで、この水が下水管からの臭いや害虫の侵入を防ぐ役割を果たしています。梅雨の時期は高温多湿な日が続く一方、換気扇を長時間稼働させると気流の影響でこの水が蒸発しやすくなることがあるそうです。私の場合、換気扇を24時間つけっぱなしにしていたことで、かえって封水が少なくなっていた可能性があるとの説明でした。
二つ目は、排水管内部の石鹸カスとヘアスカムの蓄積です。映像で見せてもらったのですが、配管の内壁にかなりの厚みで堆積物が付いていて、これが嫌気性の菌の温床になり、腐敗臭に似た臭いを発していたとのことでした。築18年という年数を考えると、ある程度は避けられない状態だったようです。
実際の作業内容と費用、作業時間
高圧洗浄と封水の補充
説明を受けて見積もりが提示されました。内訳はこうです。
| 作業内容 | 金額(税込) |
|---|---|
| 排水管高圧洗浄(浴室排水口〜縦管手前まで) | 16,500円 |
| 封水補充・トラップ状態確認 | 3,300円 |
| 作業後の動作確認
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