要約
京都府の築25年の賃貸アパートで、排水管の接続部分から水漏れが発生。管理会社への連絡・業者手配まで約3日かかり、その間はバケツと雑巾で凌いだ。修理費用は管理会社負担となり、自己負担ゼロで完了。賃貸での連絡手順と応急処置のポイントをまとめた。
調理中に気づいた、あの「じわっ」とした感覚
去年の11月、夕飯の準備中に足元がなんとなく湿っている気がした。最初はこぼした水でも踏んだのだろうと思い、気にせず調理を続けた。ところが、鍋を洗おうとシンクに水を流したとき、今度ははっきりと「ぽたぽた」という音が聞こえた。
シンク下の収納扉を開けると、排水管と排水トラップの接続部分あたりから、水が一滴ずつ落ちていた。収納に入れていた洗剤のストックや掃除用品が、すでに濡れてしまっていた。
私が住んでいるのは京都市内の築25年の木造アパートで、一人暮らしを始めて2年目になる。キッチンはいわゆる一口コンロのユニットタイプで、シンク下の収納は普段から洗剤や袋類を詰め込んでいた。収納が物で埋まっていたせいで、水漏れに気づくのが遅れたのだと思う。
よく見ると、排水トラップ(シンクの排水口の下についている筒状の部品)とその下の排水管をつなぐナット部分が、わずかにずれているように見えた。ただ、これが原因かどうかは素人目には判断できなかった。
慌てて試した応急処置と、その限界
まず収納の中にあるものをすべて取り出し、濡れた床を拭いた。ビニール袋に入れていたものは無事だったが、紙箱に入っていた洗剤の詰め替えは底が濡れていた。
次に、ナット部分を手で締め直してみた。回せないほど固くはなく、少しだけ動いた。「これで止まるかもしれない」と思い、水を少量流してみたところ、滴り落ちる量は減ったように見えた。しかし、鍋を洗う程度の水量を流すと、また同じ場所から水が垂れてくる。
そこでシンク下にバケツを置き、その日の夜は最小限の水しか使わないようにした。料理に使う水は別の容器で測って使い、洗い物は翌朝にまとめてやることにした。漏れた水でシンク下の木板が腐食すると困ると思い、バケツに溜まった水はこまめに捨てた。
シールテープや防水テープを使って補修できないか検索してみたのだが、排水管の継ぎ目部分にテープを巻く方法は、水圧がかかると剥がれやすく根本的な解決にならない、という情報が多く見つかった。また、賃貸物件の設備を借主が勝手に修理すると、原状回復の問題が生じることもあるという点が引っかかり、自分での補修はやめることにした。
賃貸での連絡手順──どこに、何を、どう伝えるか
賃貸の場合、まず連絡すべき相手は大家さんか管理会社になる。私のアパートは不動産管理会社が窓口になっているので、入居時に渡された書類を引っ張り出して緊急連絡先を確認した。
連絡したのは翌朝9時過ぎ。電話が繋がり、以下の内容を順番に伝えた。
- 物件名・部屋番号・氏名
- 水漏れが起きている場所(キッチンのシンク下、排水管の接続部分)
- いつ気づいたか(前日の夜)
- 現在の状況(水を流すと漏れる、バケツで対応中)
- 収納内の物が濡れたこと
管理会社の担当者は落ち着いた対応で、「確認して折り返す」とのことだった。この時点で、修理業者の手配は管理会社側がおこなうと説明された。つまり、私が自分で業者を呼ぶ必要はなかった。
折り返しの電話は午後になってから来た。「提携業者に連絡したが、最短で2日後の午前中になる」という話だった。2日間はバケツで凌いでほしいと言われ、その間の注意事項として「水漏れが悪化するようであれば再度連絡すること」と伝えられた。
連絡から修理完了まで約3日かかったことになる。緊急性が高い場合(水が止まらない・床に大量に広がっているなど)は、夜間・休日対応の緊急窓口に連絡するよう書類に記載があったが、私のケースはバケツで対応できる程度だったため通常の手順を踏んだ。
業者が来た日の作業内容と費用
2日後の午前中、管理会社の提携業者が来た。作業時間はおよそ40分ほどだった。
業者の方はシンク下をひと通り確認した後、排水トラップのパッキン(ゴム製の部品)が劣化していると説明してくれた。パッキンが硬化・変形していたため、ナットを締めても密着しきれず水が漏れていたとのこと。築25年の物件ということもあり、経年劣化が原因と考えられると言われた。これは推測ではなく、取り外したパッキンを実際に見せてもらい、ひび割れと変形を目視で確認できた。
作業内容は、排水トラップのパッキン交換と、接続部分の清掃・再締め付け。部品代と工賃を含めた費用は管理会社から後日確認したところ、合計で約1万2千円だったと教えてもらった。ただし、設備の経年劣化による故障とみなされたため、費用は管理会社(オーナー)負担となり、私の自己負担はゼロだった。
なお、濡れた収納内の棚板については、業者から「乾燥させれば問題ない程度」と言われた。数日後に確認すると変形や腐食はなく、特に修繕は不要だった。
やってはいけない対処──悪化につながる行為
今回の体験と、業者から聞いた話をもとに、やるべきでない対処をまとめておく。
排水管や継ぎ目にテープを巻く
防水テープや自己融着テープを排水管の接続部分に巻く方法は、応急処置としても限界がある。水圧や水温の変化で剥がれやすく、剥がれた際に排水管を詰まらせるリスクもある。根本解決にはならない。
強引にナットを締める
ナットを工具で強く締めようとすると、パッキンやナット自体が割れたり、排水管本体を傷めたりすることがある。手で締められる範囲を超えたら、そこで止めておいたほうがいい。
市販の配管洗浄剤を大量に流す
水漏れの原因が排水管の詰まりではなく接続部のパッキン劣化である場合、配管洗浄剤を流しても問題は解決しない。また、漏れている箇所から薬剤が流れ出て、収納内の素材を傷める可能性もある。
賃貸物件を無断で修理する
自分で部品を購入して修理した場合、退去時の原状回復で問題になることがある。また、設備の不具合を大家・管理会社に報告しないまま放置・修理すると、報告義務違反とみなされることもあるため、まず連絡を優先すべきだ。
もし自分で業者を手配する必要があった場合の確認ポイント
今回は管理会社が業者を手配してくれたが、大家さんが個人で物件を管理しているケースや、緊急時に自分で業者を探す必要が出てくる場合もある。そういった状況を想定して、業者選びの際に確認しておきたい点を整理しておく。
まず、水道局指定工事店かどうかを確認する。各自治体の水道局が指定した工事店は、一定の技術・設備基準を満たしていることの目安になる。京都市であれば京都市上下水道局のウェブサイトで検索できる。
次に、以下の点を電話で確認してから依頼するのが無難だ。
- 現地調査・見積もりは無料か、有料の場合はいくらか
- 作業前に書面で見積もりを出してもらえるか
- 追加料金が発生する条件はあるか
- 到着予定時間の目安はどのくらいか
水漏れトラブルでは「来てもらったら思っていた以上の金額を請求された」という話が少なくない。特に夜間・休日料金や部品代の扱いについては、作業が始まる前に確認しておきたいところだ。
振り返って思うこと
今回の一番の反省は、収納を物で詰め込みすぎて水漏れに気づくのが遅れた点だ。シンク下の収納は定期的に確認する習慣をつけておけば、もっと早い段階で気づけたと思う。
賃貸での水漏れは「大家さんや管理会社に連絡すれば進む」というシンプルな話ではあるが、連絡先の書類を出てすぐ見つけられるか、どの情報を伝えれば話が早く進むか、という点は事前に整理しておくと焦らずに済む。緊急時にスムーズに動けるかどうかは、日頃の備えに左右されると感じた。
FAQ
Q. 賃貸で水漏れが起きたとき、修理費用は誰が負担するの?
設備の経年劣化や施工上の問題による水漏れであれば、基本的には大家さん(オーナー)の負担になるケースが多い。ただし、借主の不適切な使用(配管への異物投入など)が原因と判断された場合は、借主負担になることもある。費用負担の区分は管理会社や大家さんに確認するのが確実で、修理前に「費用負担はどちらになるか」を確認しておくと後のトラブルを避けやすい。
Q. 管理会社に連絡したが「すぐには対応できない」と言われた。その間どうすれば?
水を流すたびに漏れる程度であれば、シンク下にバケツを置き、使用する水量を最小限にして凌ぐのが現実的な対応になる。バケツが満杯になる前にこまめに水を捨て、シンク下の木材や壁面が長時間濡れ続けないよう気をつける。水漏れが悪化した場合(床に広がる・止まらないなど)は、その旨を改めて管理会社に伝えて対応を急いでもらう必要がある。
※本記事は、提携業者様からご提供いただいたエピソードをもとに、個人が特定できないよう当サイト独自に脚色を加えています。
類似のケースであっても、状況や地域に応じて対処方法や金額が異なる場合があります。