要約
築18年の戸建て住宅で、追い焚きのたびに浴槽のお湯が減る症状を数ヶ月放置した結果、壁内部の追い焚き配管の接続部が腐食して水漏れしていることが判明。浴室壁材まで傷んでいたため、配管修理だけでなく浴室リフォームに発展した。最終的な費用は配管修理・壁材交換・浴室部分リフォーム合わせて約85万円。
「お湯が減っている気がする」から始まった話
千葉県内の一戸建てに家族3人で住んでいます。家を建てたのは2006年なので、今年でちょうど築18年になります。特に大きなトラブルもなく過ごしてきたので、正直なところ設備の経年劣化についてほとんど意識していませんでした。
最初に「おかしいな」と感じたのは、昨年の秋口のことです。追い焚きをしてから浴槽に入ると、なんとなくお湯が少ない。気のせいかと思ってその日は終わりにしましたが、翌週も、またその次の週も、同じような感覚が続きました。
給湯器のリモコンには特に異常を示す表示はなく、お湯の温度も普通に上がります。「追い焚きの効率が落ちているだけかもしれない」と思い、市販の配管洗浄剤(追い焚き配管専用と書かれたもの)を使ってみました。手順どおりに循環させて洗浄しましたが、お湯が減る現象は変わらず。この段階では、まだ深刻に考えていませんでした。
ところが11月に入ると、状況が少し変わります。浴槽のお湯を満タンにして追い焚きをすると、翌朝には明らかに水位が下がっている日が出てきたのです。それでも「浴槽のどこかにひびが入っているのかも」と思い込み、浴槽の表面をくまなく確認しましたが、目視では傷も割れも見当たりませんでした。
自分で試した対処と、その限界
浴槽に問題がないとすれば、次に考えたのは追い焚きの循環口(浴槽の側面についている丸い穴のふたつの口)です。フィルターのカバーを外して内部を確認したところ、汚れは溜まっていましたが、接続部分の目視では異常はわかりませんでした。
念のため循環口のパッキンが劣化しているのではと考え、ホームセンターで同じサイズのゴムパッキンを購入して交換してみました。作業自体は難しくなく、カバーを外してパッキンを差し替えるだけです。しかし交換後も現象は継続。むしろ12月になると、追い焚き後に浴室の床が少し湿っているように感じることが増えてきました。
ここで初めて「壁の中で何かが起きているかもしれない」という考えが頭をよぎりましたが、壁の中は自分では確認できません。壁を壊すわけにもいかず、この時点でようやく業者に相談することを決めました。
振り返ると、最初に違和感を覚えてから業者に連絡するまで約3ヶ月かかっています。その間に試したこと——配管洗浄剤の使用、パッキン交換——はどちらも間違いではないのですが、壁内部の配管が原因である以上、外側からできる対処には限界があったわけです。むしろ「対処した気になったこと」が、相談を遅らせた原因のひとつだったと思っています。
業者への依頼と、調査でわかったこと
業者を探すにあたって、まず「水道局指定工事店」であることを確認しました。水道局指定工事店とは、自治体が工事の技術や設備を審査して指定した業者のことで、水まわりの修理を依頼する際の基本的な目安になります。ネットで検索すると多数ヒットするため、問い合わせ時に見積の有無、追加料金の発生条件、訪問までの時間を事前に確認してから絞り込みました。
依頼した業者は、電話から翌日に来てくれました。最初の診断で「壁内を確認しないとはっきりしたことは言えないが、症状から見て追い焚き配管の接続部分から漏れている可能性が高い」と説明を受けました。壁を一部開口して調査する費用として、見積を出してもらったうえで作業を進めてもらいました。
開口してみると、予想どおり追い焚き配管の接続部分に腐食が確認されました。業者の説明では、配管そのものはまだ使えるが、接続部分のフィッティング(継手)が金属疲労と長年の湿気で腐食し、微細な隙間から水が漏れていたとのこと。追い焚きのたびに加圧されるため、少しずつ漏れていたようです。
問題は、漏れた水が壁材(石膏ボードと断熱材)に長期間しみ込んでいたことです。開口した部分の壁材は黒ずんでいて、断熱材も水を吸っていました。業者から「この範囲だけの交換では数年後に再度トラブルが出る可能性がある。浴室全体の壁材を確認したほうがよい」と言われ、追加で調査してもらうと、隣接する壁面にも湿気による傷みが広がっていることがわかりました。
これはあくまで私のケースの話で、追い焚き配管のトラブルがすべてここまで広がるわけではないと思います。ただ、発見が遅れたぶん被害範囲が広がったのは事実です。
工事の内容と費用の内訳
最終的に行った工事は以下のとおりです。作業は2日間かかりました。
| 工事内容 | 費用(税込) |
|---|---|
| 追い焚き配管接続部の修理・交換 | 約9万円 |
| 壁内開口・調査費用 | 約3万円 |
| 傷んだ壁材(石膏ボード・断熱材)の撤去・交換 | 約18万円 |
| 浴室タイル・内装の部分リフォーム | 約55万円 |
| 合計 | 約85万円 |
配管修理だけなら10万円台で収まっていたはずの話が、壁材の傷みに波及したことで一気に規模が変わりました。リフォーム費用のうちタイル工事が高くなったのは、既存のタイルと同じ種類がもう流通しておらず、広い範囲を貼り替えることになったためです。これも早めに気づいていれば避けられたかもしれない出費です。
費用の支払いは完成後の一括払いにしました。業者によっては工事前に全額を求めるところもあるようなので、事前に支払い条件を確認しておくことをおすすめします。
やってはいけない対処・悪化につながる行為
今回の件を通じて、「これはやらないほうがよかった」と感じたことをまとめておきます。
追い焚きをしながら様子を見続ける
漏れが疑われる状態で追い焚きを繰り返すと、加圧のたびに漏れが広がります。私の場合、3ヶ月間使い続けたことで壁材へのダメージが拡大しました。「少し減る程度だから大丈夫」という判断は、結果的に大きな誤りでした。
壁を自分で開口しようとする
「どこから漏れているか確認したい」という気持ちはわかりますが、浴室の壁を素人が開口すると、防水層を傷つけたり、構造材を誤って切断したりするリスクがあります。確認は専門業者に任せるべき作業です。
止水テープや補修材で配管接続部を塞ごうとする
仮に接続部分の位置がわかったとしても、壁内配管を市販の補修テープや接着剤で応急処置するのは構造上難しく、かえって状況を複雑にすることがあります。壁内部の配管修理は開口・交換が基本です。
複数の業者に同時に壁を開けてもらう
複数の業者から見積をとること自体は問題ありませんが、それぞれに壁を開口させると、復旧の費用や責任の所在が不明確になります。調査開口は1社に依頼し、結果を共有しながら判断するほうが現実的です。
今になって思うこと
教員という仕事柄、年度末は特に多忙で、「後で確認しよう」が積み重なりました。異変を感じた最初の段階で業者に連絡していれば、配管の修理だけで済んでいた可能性は十分あります。
浴室は毎日使う場所ですが、壁の中や床下は目に見えないため、傷みに気づきにくい構造になっています。築10年を超えた住宅では、追い焚き配管や給湯器まわりを定期的に業者に点検してもらうことが、長い目で見てコストを抑えることにつながるかもしれません。これは今回の経験から感じたことで、すべての住宅に当てはまるわけではありませんが、少なくとも私の家には必要な視点でした。
今は工事を終えてきれいになった浴室を使っています。追い焚きしても水位が下がることはなく、床が湿っていることもありません。ただ、85万円という出費は予算外だったことも事実で、早期発見の大切さをずっと引きずっています。
FAQ
Q. 追い焚き後にお湯が減るのは、浴槽のひびが原因ではないのですか?
浴槽のひびや排水栓の劣化でも同様の症状が出ることがあります。見分ける一つの方法は、追い焚きをしない状態で一定時間お湯を張ったまま放置し、水位の変化を確認することです。追い焚き時だけ水位が下がる場合は、循環配管系統の問題を疑う根拠になります。ただし自分での判断には限界があるため、気になる場合は業者に相談するのが確実です。
Q. 追い焚き配管の水漏れは、給湯器メーカーに問い合わせるべきですか?
給湯器本体の不具合であればメーカーや販売店の対応範囲ですが、浴室内や壁内の配管・接続部分の修理は給湯器メーカーのサービス外になることが多いです。今回のように壁内配管の腐食が原因の場合は、水道工事や住宅リフォームを扱う業者への相談が適しています。まず状況を伝えて、どこに連絡すべきか確認するとよいでしょう。
Q. 水道局指定工事店かどうかは、どうやって確認できますか?
多くの自治体では、ホームページ上に指定工事店の一覧を公開しています。業者に問い合わせる際に「水道局指定工事店ですか」と直接確認する方法もあります。指定を受けている業者は、通常その旨を明示しているケースが多いです。
※本記事は、提携業者様からご提供いただいたエピソードをもとに、個人が特定できないよう当サイト独自に脚色を加えています。
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